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会社売却の方法により課税される税金は異なる

会社を売却する際の方法には「株式譲渡」と「事業譲渡」がありますが、それぞれ課税される税金が異なります。 株式譲渡により会社売却を行う場合「株式譲渡」の場合ですが、「株主が個人の場合」と「株主が法人の場合」にケースが分かれます。

株主が個人の場合

売却対象の企業の株主が個人の場合、株を譲り渡した際に出た利益は税務上「個人の譲渡所得」とみなされます。この場合は、株主に対して「所得税」と「住民税」の2つが課税されます。

税額の計算方法

税額の計算方法は下記の通りです。

「売却価格」とは純資産に営業権などを加えたもの。「取得費」は株式取得のためにかかった費用、「譲渡費用」とはM&Aアドバイザーへの仲介手数料などが該当します。

税額の具体例

下記の金額を例にとって、具体的な税額を計算してみます。

この場合、譲渡益は2億1,700万円となります。

税額は、

  1. 所得税=2億1,700万円×15%=3,255万円
  2. 住民税=2億1,700万円×5%=1,085万円

となり、支払うべき税額は「①+②=4,340万円」となります。

ただし、2037年までの間は、復興特別所得税(2.1%)が上乗せされる点に注意が必要です。

株主が法人の場合

売り手側の企業の株主が法人の場合、会社を売却するために株式を譲渡して利益が出た場合は、税務上「会社の利益」として計算されます。この場合は法人税が課税され、法人住民税や法人事業税も課税されます。

税額の計算方法

  • 譲渡所得=売却価格-取得価額
  • 税額=譲渡益×法人税等
  • 譲渡所得の計算方法は、個人が株式譲渡で株式を売却したときと同様の考え方になりますが、「総合課税方式」で法人の他の所得と同じように課税されます。

    また、上記の計算式にある「法人税等」とは、法人税に法人住民税や法人事業税を加えた税率のこと。「実効税率」と呼ばれており、約30%〜40%となります。この税率は、法人の課税所得額によって異なります。

    税額の具体例

    下記の金額を例にとって、具体的な税額になるか計算してみましょう。

    この株式譲渡の場合、譲渡所得は2億1,700万円となります。

    税額は、

    2億1,700万円×法人税等(実効税率30%と仮定)=6,510万円

    となります。この場合、売却額と株式の時価が大きくかけ離れてしまっている場合に注意が必要。差額が「贈与」を受けたと見なされ、追加で税金が発生する可能性があります。

    事業譲渡の場合

    事業譲渡の場合は、大きく分けて「法人税等」「消費税」の2つが課税されます。

    法人税

    事業を売却した際の利益は法人に入ることになりますから、事業譲渡を行った場合は法人に課税されます。個人に課税されることはありません。

    譲渡利益の計算方法

    消費税

    消費税は、譲り渡す資産の価格に課税されます。 ただし、譲渡金額の全てに課税されるわけではありません。具体的には建物や器具備品、のれん代(営業権)などの「課税資産」と土地や有価証券などの「非課税資産」に分けられ、そのうち課税資産のみに課税されます。

    消費税の計算方法

    例えば、下記の金額で事業譲渡を行ったと仮定します。

    上記の中で課税対象となるのは建物、のれん代、特許権の3つとなりますので、消費税は

    (6,000万円+2,000万円+2,000万円)×消費税率=800万円

    となります。※消費税率8%で計算

    有価証券と土地に関しては非課税となりますので、事業譲渡を行った際には税金は発生しないということになります。

    会社売却を行う場合、節税は可能か

    全てのケースに当てはまるわけではありませんが、株式譲渡を行う場合には、退職金制度の活用によって節税できる場合があります。

    具体的には、株式譲渡をした際の代金の一部を退職金として受け取ります。すると、譲渡所得と退職金にかかる税額はそれぞれ別のものとして計算されるため、一定の金額で退職金を受け取った場合に節税効果を得られる場合があります。

    ただし、退職金の金額を大きくしすぎると節税効果が得られず、逆に多くの税金を支払うことになりますので、専門家の意見を仰ぐことをお勧めします。

    【まとめ】会社売却の方法によって、節税が可能なケースもある

    株式譲渡と事業譲渡の際に発生する税金について説明してきました。一般的に、手続きが煩雑にならない株式譲渡が選ばれるケースが多いですが、それぞれどんな税額の計算になるのか知っておいても損はないはずです。 また、会社売却の方法によっては節税が可能なケースもありますので、会社売却を考える上では、節税対策についてもしっかり考えるようにしましょう。

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