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会社売却を行う経営者が増えている理由とは?

認識の変化が中小企業の
会社売却を加速させている

一昔前まで、M&Aによる会社売却といえばハゲタカファンドによる「身売り・乗っ取り」といったイメージがありました。しかし、近年では事業拡大・継続のための「経営手段」へと、世間の認識は変わってきています。

日本でも超有名実業家が売却によって会社をスケールさせた例が増えており、成長戦略の一環として実施されるM&Aに対しては、もはや負のイメージはありません。

むしろ、「シナジー効果が期待できる会社と判断されれば借金があっても売却できる」「廃業ではなく事業を継続できるので世間体が良い」など、売る側にとってもメリットが多く、M&Aによる会社売却を選択する経営者は着実に増えているといえます。

自分の会社を売ることはできるのか

会社を売ることはできるのか

後継者問題を解決する手段として、会社を売ることを検討する経営者が増えています。ただ、本当に自社を売ることができるのか、疑問を持つオーナーも多いと思います。まず、会社売却(M&A)が成功した事例をいくつか紹介しましょう。

M&A事例1:売上2億円、2期連続赤字の運送会社

従業員20名、売上3億円程度で長年事業を続けてきたものの、徐々に売上が減り赤字基調に。そこで、そろそろ潮時と考えた社長が顧問税理士に相談すると、M&Aの提案がありました。

社長は当初、赤字企業に買い手がつくのか半信半疑でしたが、M&A仲介会社が買い手候補を絞っていくと、「すぐに話を進めたい」という企業が現れました。 その候補先が名乗りを上げた理由は、何年かかっても口座を開くことは難しかった二社がこの運送会社の主要取引先だったこと。さらに運搬経路を詳しく調べたところ、候補先の荷物を運べばすぐに黒字化できることが分かりました。

結果、M&Aは無事に完了し、運送会社の社長の手取り額は倍以上に。さらに取引先との関係や従業員の雇用も継続することができました。

M&A事例2:売上3億円、あえて会社を譲渡した電気工事会社

先代社長である主人が10年前に他界。妻である現社長が切り盛りして事業を行なっていましたが、60歳を過ぎてから体力的に仕事を続けるのが難しくなってきました。

そこで、上場企業の経理部門で働く息子が跡を継ぐと言ってくれましたが、上場企業に勤めていて将来が安定していること、大人しい性格の息子が中高年の職人をまとめていくのは難しいと考え、現社長は息子に跡を継がせるのではなく、M&Aによる会社譲渡を決断。

顧問税理士から紹介されたM&A仲介会社に依頼し、無事に買い手企業を見つけ、会社を譲渡。その後は会社の業績も伸びて、家族、従業員の全員が幸せになった事例です。

M&A事例3:他社との資本提携のため譲渡したネット商社

創業から順調に会員数や取扱商品を増やしていましたが、商材選定や仕入先との交渉はもちろん、システムメンテナンスも社長一人で対応しており、業務に追われてパンク寸前の状態でした。

さらに、社長は新しいサービスやシステムの導入が必要だと感じていたため、M&Aで他社との提携を模索。M&A仲介会社からクラウド型CRM(顧客関係管理)の提供やそれに関するコンサルティングを行なっている企業を紹介され、流通事業の拡大を検討していたことから資本提携の話があり、無事に交渉が成立しました。

お互いのノウハウを活かせる環境になるということが、資本提携に至った最大のメリット。実際提携したことにより、ユーザーへのサービス向上はもちろん、事業拡大にも繋がりました。

成功したオーナーに聞く!会社売却の方法

こうしたM&Aの事例は、大手企業だけでなく、中小企業の後継者問題にも絡んでくる点です。中小企業の中には、大手企業にはないノウハウや特殊な技術を持つところがたくさんあり、そうした企業の基盤をM&Aによって強化することには、売り手・買い手双方に大きなメリットが生まれます。

ただ、M&Aを会社間のでの直接の取引で行うというのは、非常に手間がかかります。そこで頼りになるのが、M&Aの仲介会社です。

会社経営で悩んでいても、そのまま何もしなければ、少しずつ廃業へと向かっていくだけです。会社売却を考えているのであれば、より良い条件で契約をまとめるためにも、まずはM&A仲介会社に相談してみるといいでしょう。

良い条件で売却するための買い手探し

少しでも会社を良い条件で売却するためには、買手企業の選び方が重要です。相乗効果のある買い手を見つけるための方法を紹介しています。

どんな企業がM&Aの相手として適しているか

会社売却の際には、下記の項目を念頭に置いて売り先を考えることが重要です。

相乗効果のある買い手を見つけるには

一般的に、会社売却に通じて大きな相乗効果を見込める相手となるのは、同業の会社です。少しでも良い条件で売りたいと考えているなら、同業の会社の中から買い手を探すのがベストです。

相乗効果を生み出すのであれば、同じエリアで扱う商品や顧客が被っていないこと、あるいは異なるエリアで資産などを共有できることなどがポイントになります。お互いにないものを合わせることで、双方にメリットが生まれる、ということです。

会社売却の際には、利益だけを考えるのではなく、同業者の中からシナジー効果が見込める相手先を選ぶことも重要なのです。

プロに任せると新たなシナジーを発見してくれる

M&A仲介会社は幅広いネットワークを持っていて、買い手や売り手についてのさまざまな情報を持っています。会社売却について相談すれば、情報網を元に、条件に合った候補先を探して紹介してくれるでしょう。また、成約に関する交渉についても、双方の利益のバランスがとれた契約をしてくれます。

仲介会社に依頼をすると、会社の状態について、戦略面をはじめ税務や会計、法務といったあらゆる角度から検証してくれます。それらを通じて、双方の会社にとっての新たな相乗効果に気付かせてくれることもあります。こうしたことを考えても、会社売却を成功させりには、圧倒的な情報量や成約実績、ノウハウを持ち合わせたプロの介入が必要不可欠と言えます。

このサイトでは、M&Aを検討している方に向けて、実際にいくらくらいで売れるのか?という疑問にもお答えしています。ぜひ参考にしてください。

可能な限り高く売りたい!会社売却の相場とは

「利潤獲得を目的とした会社売却」という発想

利潤獲得を目的とした会社売却

会社売却の主な目的は、リタイアにともなう事業の引継ぎや、不採算事業からの撤退による経営資源の集中。しかし中には、利潤獲得を目的に積極的に会社売却という選択をする経営者もいるようです。

自身が創業し、従業員とともに少しずつ育ててきた会社に対し、経営者は自分の子供にも似た愛情があることでしょう。お金儲けの手段として会社を売却することに躊躇ある経営者が大半だと思いますが、一方で、実際に当初から売却による利潤獲得を目的に会社を立ち上げる経営者もいます。

創業から9年で会社をリタイアした実業家M氏

会社売却を通じて莫大な利潤をあげた人と言えば、某コーヒーチェーン店を展開した実業家M氏が有名です。

アメリカの人気コーヒーチェーン店の日本の独占営業権を獲得したM氏は、1998年、国内の同コーヒー店を株式会社化し店舗を急速に拡大。創業から3年目の2001年には早くも上場を果たし、2006年には大手飲料メーカーに自社株式の過半数を売却。創業から9年目の2007年、社長業を引退してコーヒービジネスから身を引きました。

のち参議院議員に転身したM氏。国会議員の資産公開ルールに基づいて公表されたM氏の資産は、実に4億8千万円でした。

M氏のような華々しい売却劇は、一般に多く見られる事例ではありません。しかしM氏ほどのスケールではなくとも、創業者が考えもよらないような高値で会社が売れる事例は、決して珍しくありません。

借金のある企業におすすめの着手金0円のM&A仲介会社

借金のある企業がM&Aを行なう際には、最適なM&Aの方法を提案してくれる仲介業者を選ぶ必要があります。ここでは、中小企業向けのM&A仲介会社のうち、着手金0円で対応してくれる仲介会社を2タイプにわけてご紹介します。

着手金 最低報酬
東京再生M&Aセンター
公式HP
0円 30万円
インテグループ
公式HP
0円 500万円

東京再生M&Aセンター

着手金 最低報酬
0円 30万
赤字企業の再生およびM&Aにも積極的に対応

東京再生M&Aセンターはグループ企業の経営により、医療系や人材育成、サービス業といった専門性の高い業界にネットワークを拡大してきました。幅広いジャンルでの経営相談顧客を約20年で約3,000社抱えるため、譲渡企業に適したM&Aマッチングを提案できます。着手金も発生せず、完全成功報酬型のため、資金に困った企業がM&A相談を持ち掛けやすい仲介会社です。

M&A事例
スクール運営の債務をM&Aの売却益で返済

オーナーの自己資金を元に、東京都内に複数展開していたまつ毛エクステのスクールが経営難となりM&Aを実施。 集客効果を見込んで好立地へ出店していたことが経営を圧迫し、債務超過していました。 不動産含めて事業譲渡することで、オーナーは完全にスクールから手を放し、売却益を返済にあてることができました。

M&A事例
資金が底をつきたクリニックもM&Aで成功

高額医療機器の導入の支払い負担により、資金繰りが悪化したクリニックがM&Aを決意。 もともとの医療技術の高さはそのまま活かし、クリニックの弱点であった経営面の強化が見込める企業とマッチング。 譲渡先企業によって、集客やスタッフ人材育成等の体制強化が行われたことで、 院長は経営負担が減り、より医療に専念できるように。 結果、医療サービスの向上や治療メニューの拡大が可能となりました。

東京再生M&Aセンターの実績を見る

インテグループ

着手金 最低報酬
0円 500万
M&Aによる中小企業の更なる発展を後押し

買収候補は会社規模や業種を狭めずに、幅広く選定。条件や相性を優先するとともに、複数のなかから経営者が相手を選択できるので、よりマッチしやすく、且つ高い利益を得られるのが魅力です。

インテグループはどこの企業にも属していない独立系のM&A仲介会社であり、顧客のニーズに沿わない企業を紹介することはありません。

M&A事例
洋食レストランチェーンの事業譲渡

関東圏に複数店舗を運営する洋食レストランチェーンのM&A。一定の売上は上がっていたものの、新規出店の際の投資効果が思うように得られず資金難に陥り、事業譲渡を選択。同業の候補先の中から、居酒屋の運営から新たな業態への進出を検討していた企業とのM&Aを成立させ、事業の譲渡・再建を実現。

M&A事例
プラスチック部門の株式譲渡

大手顧客との取引を中心に経営を行なってきたが、先代社長時代の借入が負担となって業績が悪化。さらに後継者不在の問題もあり、事業譲渡を決断。候補先選定の結果、同じプラスチック部門のメーカーが事業拡大を検討しており、債権者とも交渉を行なった上で、民事再生を申し立てる前提での株式譲渡で合意。

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より高く会社を売却するためにできること

「どんな会社でも高く売れる」と考えるのは早計です。会社に相応の価値がなければ、自身が想定するよりも安い価格での売却になるかも知れません。よって会社売却を通じて利潤獲得したい経営者は、「どこに売ろうか」「いくらで売ろうか」ではなく、「いかにして今の会社価値を上げるか」という発想を持つことが大前提となります。

「会社価値を上げる」とは?

会社価値とは、簡単に言えば「儲かりそうな体質」のこと。年々売上や利益が上昇している会社であれば、将来ますます「儲かりそうな体質」になっていく可能性があるため、買う側は、その将来価値も含めた金額で買収を打診してきます。

逆に、売上や利益が安定的ではなく、むしろ斜陽化している会社に対して、買う側は「だんだん儲からなくなる体質」と解釈し、将来のマイナス分も含めた金額で買収を打診してくることでしょう。

実際に将来儲かる会社になるのかどうか、時が経ってみなければ分かりません。儲からない会社が数年後に大化けすることも考えられます。

しかしながら、買収価値を左右する最大の要素は、やはり買収時点での会社の将来性。会社を買う側の立場になってみれば、その辺の心情を容易に想像ができるでしょう。

会社売却の相場とは?簡単な売却価値の算定法

会社の売却価値の計算方法は、非常に複雑です。売上や利益、資産だけではなく、会社の将来性や負債、従業員の有無やスキル、のれん(その会社ならではの付加価値)など、さまざまな要素を勘案して会社の売却価値が計算されます。よって、会社売却には「相場」というものが存在せず、かつ、一概に御社の売却価格を算定する方法はありません。

これを前提にしつつ、以下、極めて簡略化した会社の売却価値の算定法をご紹介します。

この計算式で、会社の売却価値を大雑把にイメージすることができます。

計算例

会社の売却価値=1000万円+1500万円×3=5500万円

以上のように計算します。

M&A仲介会社などでは、この計算をベースにして、会社の将来に対する正負いずれの要素も加味しつつ、正確な会社売却価値を診断しています。

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会社価値を上げるための準備をする

会社価値を上げる

利潤獲得を目的に会社売却を検討する場合、少しでも資産を増やし、かつ当期純利益の額を上げることが重要です。

ただし、それだけでは上記の実業家M氏のような劇的な会社売却を実現することはできません。利益等の数字面とは別に、貸借対照表には現われない会社の将来価値を付加することが大切です。

少しでも企業価値を高めるため、会社売却前に以下のポイントを意識的に強化していきましょう。

安定的な取引先を持つ

会社を売却するということは、会社とともに顧客との取引関係も売却するということです。安定的な受注が見込める多くの顧客と取引があるならば、買い手側にとっては、とても魅力的な買収先となるでしょう。

たとえ取引先が個人であっても、その数が膨大であれば、高い企業価値が付く可能性があります。まして大手企業からの受注が安定化している場合には、想像を超える売却金額を提示してくるかも知れません。

従業員の能力を高める

会社売却に伴い、箱だけではなく中身も売却することになります。中身とは、すなわち人材です。

商品を売るも、商品を開発するも、すべては人間の仕事。同じ業種であるにも関わらず企業間の業績に差異が出てしまう最大の理由は、つまるところ、人材の良し悪しに起因します。

商品開発力や商品販売力の強い人材が多く在籍する会社ならば、当然ながら会社の付加価値として加算されることでしょう。

ついでながら、人材の能力に対して給与が低めである会社も、買い手にとっては魅力的に映ります。

シェアを拡大する

会社売却において、シェアの大小は非常に重要な要素となります。

ニッチな分野であったとしても、その市場でトップシェアを占めている会社ならば、たとえ赤字であっても買い手が付く可能性があるでしょう。なぜならば、買い手側には「シェアさえ占めていれば、買収後にビジネスを展開できる」という期待があるからです。

トップシェアではなくとも、その市場で10%程度のシェアを握っているのであれば、これを会社の付加価値として十分にアピールすることができます。

特定の層と密な取引関係を樹立する

「ある年齢層の人には人気がある」「あるエリアの人には人気がある」等、特定の層との密な取引関係がある会社は、特に買い手が大手企業である場合、魅力的な買収先となります。

特定の層の人たちとの取引関係は、きっと、長年にわたる地道な営業活動の末に築かれたものでしょう。このような取引先は、たとえ会社売却で経営者が変わったとしても、取引関係を持続させる可能性が高いと言われています。大手企業の中には、このような会社をセレクトして買収し、自社のブランド力を付加して単価アップを狙う例が見られます。

柔軟な経営理念を持つ

買収をする側にとって、売り手側の経営者の経営理念は非常に大事な要素です。なぜならば、買収後に自社の風土と合うか合わないかを判断する重要な基準になるからです。

良くも悪くも、すべての従業員は経営者の経営理念の影響下で育ちます。従業員本人は気付いていなくても、長年同じ会社で働いている以上、その頭の中には経営者の理念が浸透しているものです。その理念が買収側の理念と同じ方向を向いていなければ、買収後、生産性の悪い人材となる可能性があります。

売り手側の経営者は柔軟な理念を持ち、どのような買収先にも対応できる頭の柔らかい人材を育てていくようにしたいものです。

会社を売るメリットデメリット

会社を売るメリット

会社を売るメリット

長年経営してきた会社を売るのは、なかなか決断しにくいもの。ただ、売却することで得られるメリットは非常に大きなものがあります。具体的には、以下の5つが挙げられます。

ここでは、5つのメリットの中でも特に大きな要素となる「企業基盤の強化」「選択と集中」について、紹介していきます。

企業基盤の強化

会社を売却する最大のメリットは、会社の事業を継続できるということ。会社を廃業してしまうと、創業から培ってきた技術やノウハウにピリオドが打たれ、直接受け継がれることはありません。しかし、会社を売却という形で存続させれば、それらを伝承していくことが可能となるのです。

買手企業は事業の拡大を目的としてM&Aを行います。当然、巨額の資金を動かせるだけの資金力があり、財政面は安定していると言えるでしょう。大手企業の傘下に入った場合は、資金調達や販路拡大などを円滑に行いやすくなりますし、相乗効果により、新規事業の着手も可能となります。

選択と集中

また、会社の一部部門を売却することには、「選択と集中」を図れるというメリットがあります。これは、低採算なノンコア事業を売却によって切り離すことで、有能な人材や経営資源を注力したい事業に集中することが可能になる、という意味です。経営をスリム化し、効率的に資源を運用することによって、無駄なく高いパフォーマンスを発揮させられる、ということですね。選択と集中によって高い成果を挙げられれば、会社の利益アップ、そして企業価値を高めることにもつながるでしょう。

会社を売るデメリットとはなにか?

会社を売ることでWin-Winの成果を得るには、売り手側・買い手側双方のデメリットについても理解しておく必要があります。

会社を売る側(自社)にとってのデメリット

想定していた利益が得られない

前提として、交渉に応じてくれる企業が現れなければ、売却することはできません。だからといって、目先の現金やとにかく会社を手放すことに捕らわれて納得できない条件で売買契約を締結してしまうと、想定していた利益が得られない可能性があります。加えて、M&A仲介会社へ支払う手数料や、後々に発生する税金の計算をおろそかにすると、利益が目減りしてしまいます。

人材の流出・企業文化の融合に時間がかかる

会社の売却によって、既存の従業員の待遇や職場環境が大きく変わってしまったり、新会社の社風に馴染めない、異なるシステムに慣れるまで時間がかかるといったことがストレスとなって、優秀な人材が退職してしまい、企業価値が減少してしまうリスクも考えられます。

人材の流出によって業績が落ちると予想されれば、買う側にとってもメリットが薄まるので、売却価格に悪影響を及ぼす可能性があります。

知的所有権の流出

経営権を失うということは、独自のノウハウや特許技術、社外秘の製法などが流出してしまうリスクにもつながります。また、会社の売買情報は株価にも大きな影響を与えるので、交渉を進める際には、徹底した情報管理が不可欠です。

株主の抵抗や取引先の反発

株式会社であれば、当然ながら株主の合意を得られる前に会社を売却することはできません。また、滞りなく会社を売却できたとしても、取引先や顧客が反発して離れてしまうリスクがあります。特に付き合いの長い主要な取引先ほどその反発は大きくなりますので、事前に根回しを行ない、信頼関係を構築しておく必要があるでしょう。

ロックアップ・競業避止義務

ロックアップとは、売り手側の経営者が会社売却後も一定期間その会社で働かなければならなかったり、契約で縛られてしまったりすることをいいます。

また、例えば負債を抱える会社を売った経営者が、その資金を元手にすぐ新しい同業他社を興して事業を再開すれば、買い手の企業にとって不利な状況になります。これを禁止するのが競業避止義務です。

ロックアップ期間の相場は2〜3年といわれており、M&Aの契約には一般的にロックアップや競業避止義務の期間に関する内容が含まれていますので、自分の今後や先々の展開を見越して交渉を進めなければなりません。

訴訟・高額賠償リスク

貸借対照表上に記載されない簿外債務などを隠したまま会社を譲渡し、後々それが発覚した場合、多額の損害賠償請求へ発展することも十分考えられます。

買い手側も契約前のデューデリジェンスで簿外債務の洗い出しを行ないますが、少しでも売却額を釣り上げるために簿外債務を隠すといった不誠実な対応は、交渉の妨げにつながるばかりでなく、訴訟リスクを背負うことにもつながります。そのため、売り手側は簿外債務を下手に隠そうとせず、正直に開示すべきです。

精神的なストレス

会社を手放すことによって、それまでの地位や肩書き、何より仕事も失ってしまうことになり、中には日々のやりがいを見失ってしまう人もいます。

また、売却という判断に対して元の部下や取引先などから非難されてしまうケースもあるでしょう。会社を手放す見返りに利益を得ることは、その後の精神的ストレスにつながる可能性があることも認識しておきましょう。

会社を買う側にとってのデメリット

期待していた業績に届かない

将来的な企業価値に期待して会社を買ったとしても、支払った額に見合うだけの利益が得られなければ本末転倒です。また、自社の社員と、買い取った会社の社員が上手く連携できず、期待していたシナジー効果を得られない可能性も考えられます。

企業理念・業務内容・組織体制などをしっかり統合するため、アフターM&Aについても計画を立てておく必要があります。

株価の変動

特殊な技術など自社とのシナジー効果を期待して買収した会社であっても、引き換えに多額の負債まで引き受けることになれば、反発する株主が現れるかもしれません。そうなった場合、予期せぬタイミングで株価が下落してしまうこともありえますので、事前の根回しは慎重に行なう必要があります。

人材の流出

買収の目的が特殊な技術やそのノウハウをもった人材であったとしても、例えば社長や経営陣が変わったことに反発して、買い取った会社から人材が流出してしまうというリスクは無いとはいえません。また、売買後すぐには人材流出が起こらなくても、しばらく働く内に新しい社風に馴染めないと考え、去っていく従業員が現れる可能性もあります。

M&Aに対する悪いイメージ

アメリカなど海外においてM&Aは極めて一般的な経営手段といえますが、日本ではまだまだ「会社は家、従業員は家族」というようなイメージを持つ人もおり、会社を売るという行為に対して、感情的な反発が生じることも想定されます。

現在はベンチャービジネスも増え、そのような考えは減りつつあるものの、M&Aによる企業イメージの悪化リスクには、きちんと対処しておく必要があります。

想定外の負債やトラブル

契約前のデューデリジェンスの段階で発覚していなかった負債や、後々になってからリコールなどで多額の損失が発生するリスクも無いとは言い切れません。そのため、買収する企業の査定においては、長期的かつ精密な予測は欠かせません。

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