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事業売却においてのれんが発生した場合の会計処理

事業売却とは?

事業売却とは、事業を他の会社に売却することです。

売り手側のメリットは、一部の事業のみでも売却が可能なため、優先度が低い、あるいは収益性が低い分野のみを売却し、そこで得た利益を他の事業に投入したり、赤字の補填に回せるという点が挙げられます。 また、買い手側のメリットとしても、不要な資産や負債を受け継ぐ必要がなく、欲しい事業や資産のみを買収できるという点です。人材を増やせるというメリットもあります。

事業売却を行なった際には、会計処理が必要

事業売却が行われる場合は、買い手企業は売り手企業にお金を支払い、事業を買い取ります。そのため、売り手企業・買い手企業ともに会計処理が必要となります。事業売却を行った場合にも「企業会計原則」に則って会計処理を行います。

「企業会計原則」とは?

「企業会計原則」は、「一般原則」、「損益計算書原則」、「貸借対照表原則」の3つから成り立つものですが、事業売却の場合に大きく関わってくるものは「貸借対照表原則」です。事業売却の際は、資産と負債を原則として時価評価して貸借対照表に記載します。「貸借対照表原則」は、貸借対照表を作成していく上でおさえておくべき基本の考え方やルールなどをまとめたものです。

事業売却を行った場合の会計処理

では、事業の売却を行った際にはどのような会計処理が必要になるのかを説明していきます。

売り手企業の仕訳

譲渡の対象となる資産の簿価を減少させ、譲渡対価との差額を売買損益とします。

譲渡対象資産のうち、消費税の課税対象となる資産に関しては、仮受消費税を受け取ります。

買い手企業の仕訳

譲り受ける資産と負債を時価で計上します。

譲渡対象資産のうち、消費税の課税対象となる資産については、仮払消費税を支払います。

のれんが生じた場合の会計処理は?

上記で紹介した会計処理は、資産の時価合計と事業譲渡の対価が一致していたケースですが、事業売却を行う際に、支払金額が売り手企業の純資産を上回る場合があります。これは、売り手企業の「将来性」など、見えない価値が評価された結果によるものです。

事業売却を行う際の企業価値の算出方法はいくつかありますが、例えば「DCF法」などの「インカムアプローチ」を用いた場合は、会社の将来性を加味した企業価値の算出が可能です。

この際に生じる、事業売却における支払金額と売り手企業の純資産の差額を「のれん」と呼びます。のれんとして評価されるものの例には下記のようなものがあります。

売り手企業の仕訳

のれんは買い手企業に生じるものですので、売り手企業の会計処理としては、のれんが生じない場合と同じです。ただし、消費税はのれん相当額にも課税されるという点には注意が必要です。

買い手企業の仕訳

譲渡の対象となる資産を時価で資産計上し、対価の支払いを認識します。また譲渡対象となる資産のうち、消費税の課税対象となる資産に対しては仮払消費税を支払います。のれん相当額にも課税します。

ただし、のれんに関しては、貸借対照表では無形固定資産として経費処理します。日本の会計基準では、20年以内の期間で均等に焼却するように定めています。

負ののれんが生じた場合の仕訳は?

のれんは常にプラス評価というわけではなく、時にはマイナス評価ののれんが生じる場合もあります。これは売却される事業の直純資産額よりも買収価格が低い場合のこと。この差額を「負ののれん」と呼んでいます。負ののれんは、基本的には対象となる企業に何らかのマイナスの要素がある場合に生じ、例えば非常に大きな簿外債務がある場合などが考えられます。

売り手企業の仕訳

譲渡対価との差額を「事業売却益」とします。

売却する資産のうち、消費税課税対象のものについて仮受消費税を受け取ります。負ののれん分の消費税が減少します。

買い手企業の仕訳

取得を行った資産と負債を時価で計上し、取得対価との差額を負ののれんに計上することになります。

譲渡の対象となる資産のうち、消費税の課税対象のものについて仮払消費税を支払います。負ののれんの分だけ消費税が減少します。

のれんは何年もかけて償却されますが、負ののれんが生じたケースに関しては、発生した事業年度の特別利益として、一括で計上することになっています。負ののれんが生じることで買い手企業が支払うべき譲渡対価が少なくなり、譲渡対価にかかる消費税も減少します。

会計処理に関するものは、検討段階で確認を

ここでは、事業売却が行われた際の会計処理について説明してきました。このような場合は、事業売却が行われてから処理の方法を調べるのではなく、事業売却を検討している段階で会計処理に関する確認をしておくことが重要と言えるでしょう。正しい会計処理を行うためにも、もし不明な点があれば、専門家にアドバイスを求めるようにしてください。

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