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事業承継の手続き面は行政書士へ相談してみよう

事業承継の手続き面を専門としているのは行政書士です。ここでは、行政書士の立場から見た事業承継について詳しく解説しています。

経営者の在任期間と事業承継の形態との関係

事業承継の手続きに多く関わっている行政書士が、とても興味深いデータを紹介していました。経営者の在任期間が長ければ長いほど、親族への事業承継の比率が増え、逆に短ければ短いほど第三者への事業承継の比率が増える、という内容です。

【経営者の在任期間別の現経営者と先代経営者との関係】

在任期間 35~40年 30~35年 25~30年 20~25年 15~20年 10~15年 5~10年 0~5年
83.5% 82.5% 75.5% 73.0% 66.9% 57.0% 45.5% 26.7%
子以外の親族 9.2% 7.4% 9.6% 12.4% 9.3% 14.5% 9.5% 7.6%
親族以外の従業員 3.7% 6.5% 11.7% 9.1% 12.1% 17.6% 24.4% 26.4%
社外の第三者 3.7% 3.7% 3.2% 5.5% 11.7% 10.9% 20.6% 39.2%

※参照:中小企業庁

表によると、経営者の在任期間が長いほど、親族(特に子)に事業承継をする比率が高まることが分かります。「35~40年」という長期の在任期間を経た経営者については、実に83.5%もの割合で子への事業承継が行われています。
逆に、在任期間が「0~5年」などの短い経営者においては、社外の第三者に事業承継をする比率が高くなるようです。
このデータを紹介した行政書士先生は、実務においても如実にこの傾向が感じられる、と語っています。

事業承継の形態の違いの背景にあるもの

在任期間の長さと事業承継先との間に上記のような傾向が見られる背景として、主に次の2つが考えられるでしょう。

事業承継ができる親族がいるかどうか

若い経営者の場合、「在任期間0~5年」で事業承継を考えた際には、まだ子供は事業承継に足る年齢になっていない可能性があります。また、事業を開始してわずか0~5年程度であれば、事業を引き継げるほどの能力を持った親族が育っていないかも知れません。
また、年配の経営者が「在任期間0~5年」で事業承継を考えた場合、子供はすでに別の仕事で安定している可能性があります。創業間もない不安定な事業を子供に承継することはできない、と考える経営者もいることでしょう。 結果、経営者の在任期間が短い会社は、第三者への事業承継になるケースが多くなるものと推測されます。

そもそも事業承継のことを念頭に置いているかどうか

親族への事業承継を真剣に考えている経営者は、承継前に事業が安定し軌道に乗るまで、何年もかけて地道に会社を育てていきます。逆に言えば、創業からわずか数年で事業を手放す経営者は、そもそも親族への事業承継を念頭においていないかも知れません。中には利潤獲得を目的に、第三者への企業売却を繰り返す、という経営者もいる可能性があります。

どんな形態の事業承継がおすすめか

事業承継には、大きく分けて「子への承継」「子以外の親族への承継」「従業員や役員への承継」「第三者への承継(事業売却)」の4種類があります。これらのうち、中小企業にとってどの形態が最適かを定義することはできません。なぜなら、企業が異なれば事業承継を取り巻く事情も異なるからです。
事業承継を検討中の経営者の方は、在任期間の長さに関わらず、一つの目安として次のような考え方を念頭に置いておくようにしましょう。

子への承継が望まれる例

子にやる気とスキルがあるならば、迷わず子に事業承継をすべきでしょう。経営者にとっても子にとっても、ベストな選択です。

子以外の親族への承継が望まれる例

子以上に経営能力のある親族がいるならば、必ずしも子に事業承継をする必要はありません。そのほうが、子にとっても幸せになれる可能性もあります。あるいは、いったん子に事業承継をさせて、有能な親族に子を育てもらう方法もあります。

従業員や役員への承継が望まれる例

子も親族も経営に参加していないならば、従業員や役員への承継が選択肢に入ります。ただし、従業員や役員に同社の株式を購入する資金力があるかどうかが大きな問題となります。

第三者への承継が望まれる例

子を含めた親族に承継者がおらず、かつ従業員に資金力がない場合、第三者への事業承継を検討せざるを得ません。また、会社売却によって利潤を追求したい経営者は、最初から第三者への承継を考えるべきでしょう。

事業承継の手続きに関しては行政書士が「餅屋」

「餅は餅屋」という言葉があります。何事もその道の専門家に任せるのが一番、という意味のことわざです。
事業承継をお考えの方に対して改めてご理解いただきたいのは、事業承継の「中身」の相談においては、M&A仲介会社や税理士、公認会計士、社労士などが「餅屋」にあたります。一方で「手続き面」の「餅屋」は行政書士であることを忘れないようにしてください。

行政書士に相談しなければスムーズな事業承継ができないこともある

事業を譲り渡す側にとって、事業承継後にもっとも気になるのが「自分の事業がきちんと引き継がれたかどうか」という点。もちろん、事業を譲り受ける側においても「事業をきちんと引き継いで軌道に乗せられるかどうか」という点が、もっとも大事なポイントとなります。
しかしながら、事業を譲る側と受ける側、双方の思いは一致しているにもかかわらず、行政書士への相談を割愛したがために事業承継後の商売が滞ってしまった、という事態があります。

代表者の名義変更を通じて許認可が取り消されることがある

代表者の名義変更を役所に提出した際、名義変更だけでは要件を満たさないという理由から、事業の許認可が取り消されることがあります。スムーズに事業承継を行うためには、行政上どのような要件を満たす必要があるのかを事前に行政書士に相談しておくべきでしょう。それは、税理士や公認会計士の守備範囲ではありません。

行政上の事業要件が変更になっていることがある

前の事業者が許認可を受けたときには事業が認められた地域だったものの、のちに行政上の要件が変更となったことで新規での事業登録が行えないことがあります。エリアに幼稚園などが設立された場合、そのようなケースが起こる可能性があるようです。
その地域で引き続き同じ事業を行えるのかどうかは、事業承継前に行政の専門家に相談しておくことが大切でしょう。行政に関する専門家は、もちろん行政書士です。

スムーズな事業承継のためには行政書士にも相談をしてみよう

事業承継にまつわる各種の許認可を受けるためには、行政に必要な書類をすべてそろえて提出する必要があります。ところが行政は、わずかな書類の不備も見逃さない機関。記入漏れや書き方の間違いがあれば、修正を余儀なくされます。自力で書類を整えようとして、何度も修正を重ねることになってしまった経営者もいるようですが、そのような事態に陥ってしまっては、とてもスムーズな事業承継などできません。
その点、行政書士は、普段の仕事から行政の対応をよく理解しています。書類不備で戻されるということは、まずないと考えていいでしょう。
スムーズな事業承継のためには、M&A仲介会社や税理士などへの相談に加え、行政書士への相談も並行して行うことが大切です。

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